2020/11/23

水の道を歩く2 番外編 西郷橋を下から見たい

前回の散歩の番外編です 

どうしても西郷橋を下から見ておきたくて、
ひとり渋谷に来ました

さらにその前回、宮下公園にも行って
急変する渋谷の風景に驚いたところですが
渋谷ストリームあたりの激変にも驚きました

2013年3月撮影のほぼ同じところからの写真です
右手の雑居ビルの隣に東横線の線路が通っていました
地下に切り替わってまだ数日の頃なので、
写真奥にちょっとだけ線路が見えています

2012年3月撮影
まだ東横線が走ってましたね

東横線渋谷駅の象徴的なカマボコ屋根とこの壁が
再現され、地上を走っていた東横線の名残を
濃厚に形として残そうとしているようです


とんでもなくおしゃれになった川沿いの道


旧東横線側はおしゃれ感すごいんですが
明治通り側は相変わらずな感じです


ほんのり緑化されていますが
都会の河川の余裕のなさを感じます
奥に見えるのは並木橋
三田用水の分水、鉢山分水の吐水口が
あった(ある?)そうです


振り返ってみると、
55mmレンズでは収まりきれない風景
ほんと、おっきいビルだなあ


並木橋


並木橋の横には猿楽橋
この「60」の柱は東横線の橋脚で、
旧東横線渋谷駅から数えて60番目の柱だったそうな
柱の上にもガツンと遺構が! ここに来るまでの道のりにも
柱の跡だったりレールの跡だったりたくさんありました

この猿楽橋をまたいで、ほどんど直角に曲がって
代官山へ向かっていましたね


地理院地図の1990年あたりの空撮です

せっかくなので鉢山分水の道を歩いてみます


猿楽橋の脇を歩きます
このトンネルの向こうに栄湯という
銭湯がありますね


おそらくこの道を流れていたものと思われますが
確証はありません
下調べもろくにしないで来ちゃった


線路を渡るために跨線橋へ迂回


謎に最初の数段は階段なんだよね
ここは変わらないなあ


このフェンスの目の前が東横線でした


都バスの営業所
夜になるとバスがギュウギュウになって
なかなか面白い景色です


まず駐車場、その先はログロード代官山という
とてつもないおしゃれエリアになってますね


猿楽橋も相当古いです
昭和8年から高級車がブイブイいわす道として約80年
架け替えの話もあるようです


家事を多少済ましてから出て来たので
もはや西日です
すぐ暗くなる季節


鉢山分水、
なかなかこれと言った形跡が見つかりません
桜丘、鉢山、代官山に囲まれた谷と
このくねった道は川を連想させますが
鉢山分水はこの道より住宅の中側だったようです


このように、大谷石の痕跡を見つけると
江戸時代の水路や石垣の名残として
なんとなーくこれではないかと感じることがあります

コンクリートブロックの境界の脇に
不自然な石のライン、どうでしょうか


振り返るとこんな空間
私道のようなので入りませんでしたが
絶対これが用水の跡だよね、
と、ウキウキするのでした


あ、これ散歩部で前も歩いたわ
なつかしー


幸福実現党と共産党のポスターコラボ


このあたりは鶯谷という地名ですが
高台に挟まれた谷筋というだけでなく
鉢山分水にかかっていた橋
「鶯橋」から名をとったそうです


鉢山分水跡は三田用水以上に
家が建ち、道がないので
そうそう辿れるものではありませんでした


左手に坂を横目に歩けば


あっ! これこそ鉢山分水の痕跡です
鶯谷二号階段、と書かれています


誰もいなかったので小躍りしながら
辿っていきます



大谷石の石垣と、思わせぶりな古い水道管
おもわず笑顔になります


また階段だ!
今度は一号階段



ああ、残念ながら行き止まり
迂回して向こう側に回ると


これはもしや橋の跡では?
大谷石の石垣もあるねえ


このラインにそって


あっちの方へ


公園脇を行けばまた階段だ



まじまじと石垣を愛でます


用水ならばなんでこんなに起伏あるんだろ


鉢山交番の坂にしても南平台の坂にしても
今昔地図を確認する限り、
鉢山分水よりも後
大正時代後期に整備された道のようだ

関東大震災を境にして
東京の西側は急速に宅地化したという事実から
この辺りも例に漏れず、なのかな


農業用途だけでなく
明治の頃は製綿工場なんかで
使われたりしたらしい



こうして鉢山分水の痕跡をなんとなく
追いかけて来た一人散歩


左手の坂こそ
その分水の流れだったようですが
右の道へ行きます


今日の目的は


このグラフィティではなくて


西郷橋を下から見ること


タバコ臭いトンネルの向こう側は


野沢通りとなります
ここが起点なんですね

前回の記事で触れましたが、
駒沢のオリンピック会場への道として
高台を切り開いた道です


西郷橋、下から観れたので
満足しました

満足したけど、せっかくなので


オリンピックの道を歩いて帰ろう


野沢通りは下り坂
下り切った交差点、西郷山下


あ、スヌーピーだ!


目黒川ですね



どさん子!
僕が子供の頃はあちこちにあったチェーンですが
いつの間にやら消えて、このクラシックなロゴは
僕のノスタルジーの秘孔を見事ひと突き
そういえば新橋の地下のどさん子はよく見たら
「どさん娘」でした
パクリも多かったみたいです
大らかな時代ですね



さて、目黒川を谷として、また上り坂



両脇が急峻な崖です
かなり高低差激しい


奥に橋が見えますねえ


ウホホホホ(喜びでゴリラ化)


レンズを28mmに付け替えます


昭和13年3月成
この野沢通りがオリンピック通りとして
高台を切り通したことによる分断をつないだ橋


鴻巣橋です
コウノトリの飛来があったことを思わせますが
果たしてどうなんでしょうか


西日もすっかり落ちて、
野沢通りは影の中

さて、そろそろ晩御飯の材料でも
買って帰らなきゃ、という
ひとりプチ散歩

池尻大橋まで


自衛隊の三宿駐屯地


ドローン禁止!


銀杏並木
色づきは8割?
右の木はだいぶ散ってます





あっという間に真っ暗!

地味ながらも見たいもの見れた
散歩でした