2019/12/09

市場飯 千住散歩は 渋谷まで


秋の気配もそこそこに
冷たい風に眠気も麻痺する朝


朝8時に日暮里の待ち合わせ

改札内での待ち合わせのはずが
なぜか改札外になるプチトラブルがありつつ


京成線に乗り換え


到着した駅は


なんとも場末感溢れる


風景を線路脇に伴する


千住大橋駅


行きたいところはあっちだね


徒歩ほんの数分、
鮮魚市場、足立市場


市場の朝は早い
(閉まるのも早い)


今回のモーニングは市場メシ

何店舗かあるうちから、
しいはし食堂をチョイス

頼んだものが揚げ物だったからか
出てくるまで時間がかかったので
熱めのお茶をいただきながら
今日の散歩を考えます…


アジフライ
醤油とソースで
何気に付け合わせのキャベツうまかったよ


マグロブツ
朝からすいません


マグロ天ヨコ(頭の身)カツ
おろしわさび醤油か、塩か…
グルメだねぇ

いやあ、うまかったなぁ…
でも、味忘れちゃったなぁ…
もう一回行かなきゃ(涎)


せっかくなんで市場を探検しましょう


スカイツリー、東京タワー、富士山(?)
日本の観光名所を一堂に集めた
足立市場ワールドスクエア
インバウンド受け入れ態勢完璧です


散歩の無事をお祈りしましょ


手水は蛇口




物販エリアには野菜、果物、肉、乾物、漬物
その他諸々、飾り用の葉っぱなんかも売ってました
業務サイズから家庭用まで揃ってて楽しい


仲卸エリアは流石!
築地は豊洲に移転して
仲卸エリアを見られなくなりましたが
こうした形で鮮魚が売られている風景を
足立市場では見ることができました


もっと早い時間なら


マグロの解体なんかも見れたのかもね


ターレの往来も激しいので、
冷やかしみたいな興味本位の僕らは邪魔だったかも


さすがに鮮魚持ちながら散歩はできないので…
買うわけには…すんません


てなわけでおじゃましました〜


おお、アラがたくさん
煮たらいいダシ出るんかなぁ
「これ捨てちゃうんですか?」
ってところだねぇ


市場の雰囲気を堪能したら
散歩を進めましょう


と、市場の真横に


いい感じの喫茶店あるじゃない
全席喫煙OKは市場内の飲食店では
できないことなのよね


ここは松尾芭蕉、おくのほそ道の出発点
千住大橋で見送る人々と別れ、
初めの一句を詠んだ場所とのこと

僕たち散歩部も、今日の一歩は千住宿からだ

北風や マグロとアジで 目に泪
(上手いこと言おうとして失敗)






「やっちゃ場」と呼ばれたかつての姿を
これでもかと怒涛の案内板の数々
いちいち読んでいたらほんの数メートルで
丸一日かかってしまうんじゃないか
というぐらい、丁寧かつ熱心な心意気の解説

江戸の頃から戦前まで
青物市場としてとても賑わった場所だそうです


消火器だって懇切丁寧に解説!


少し進めば「現在の」商店街


真偽のほどは不明ですが
川じゃない? 川かもね
と、脇の細い路地を歩きます


細い…


どこまで細いんだろう


隣の商店街に抜けました


ビニールテープで全てを表現する店


芸大


おいおい
北千住駅前のOIOIが見えますよ


そして入り組んだ細い路地へ


たのC



こんな細い路地裏で
オシャレなハンバーガー屋さん


お、この喫茶店は


路地裏の超有名店
喫茶 蔵

上品な奥様が
サイフォンでコーヒーを入れてくださっている間
店内を見て回る


もともとは質屋の蔵だったそうです
そして超有名店だけあって
店内にはサイン色紙と写真がいっぱい
巨大な石原さとみのFind my Tokyoのポスター


日陰の路地を歩いて
冷え切った体に染み渡る
深煎りのブレンドコーヒー

この喫茶店を開いた頃は
このあたり全然お店なんてなかったのよ
と、プライドを覗かせる奥様



蔵を出て数歩




北千住の線路脇繁華街

朝に眠る夜の街


巨大なアーケードがメインストリートか
どの街にもあるような店が横並び


日本橋を出て、奥州街道の1の宿場町として
隆盛を極めた千住宿


江戸の面影はなくとも賑わう


生活の場



猫グッズの店


道歩けばやがて商店街から離れて


オウム!?


???!?!!!!?!!??


Googleストリートビュー(2019年3月)にも映ってました
雨の日とかどうしてんやろ


廃業したと思われる銭湯



「ふくよかサイズ」と言う、優しさ
Lサイズの店


おしゃれな和菓子とかせんべいとか味噌とか
と思ったら葬儀屋さんでした


堤防高いな


瓦屋根のお屋敷、これ病院!?
江戸時代から続く、250年の歴史ある
整形外科の病院とのこと


一軒家の2階に迫る高さ


登れば、空が広くて青い


JR、東京メトロ、東武、
さらに少し奥は京成の鉄道橋がかかる


この散歩の数日後、
この広場をイノシシが駆け抜けて行きました


先日の台風で増水するも見事耐え抜いた荒川

江戸幕府が開かれてから
度々の河川の架け替えの末
今の隅田川が荒川の本流とされていました

荒川が現在の姿になったのは
明治末期から昭和初期にかけて
度重なる氾濫に対抗した
人力による開削工事

普通に人が住み、生活のある場所を
荒川放水路として開きました
完全に「荒川」「隅田川」と設定されるのは1965年

途中関東大震災を挟み、17年を要したこの大工事
改めて、開削に従事した人々、立ち退きした人々に
思いを馳せ、感謝するものです



と、言うわけでキャッチボールします

ボールは商店街の100均で買いました
剣も売っていたので、
3人で剣(プラスチック)を装備すれば
イノシシ倒せたかもしれない
僕たちレベル40(歳)超えてるからね



ミルディスは
フランス語で1010を意味するらしい
OIOIのあるビルを含む
再開発地区の総称とのこと




周辺に時代の痕跡


そろそろ昼飯を探しに…


いろいろ行ってみよう


あーでもないこーでもない


あれはあーだこれはこーだ


なんかないかなー


立ち止まると京成関屋
そのまま振り返ると


東武牛田
こんなに近いのに駅名をお互い譲らない


そしてどこへ行くんだ散歩部


カート乗るのか


バッティングするのか
バスケするのか
サッカーするのか
釣りするのか


見上げたら秋ですね…


Aちゃんが神宮外苑の銀杏並木に行きたいと
この銀杏並木で我慢しなよと
だってここは北千住だろォォォォ?
そこまで歩くんか?


てゆーか、気づいたら周り何もないんですが


どこ行くんだ


昼飯はどこだ


結局もとの道へ戻って


あれもいいねこれもいいね


東京電機大学


迷う迷う


探検探検


そしてまた夜の道


森鴎外ゆかりの地


商店街をさまよって


濃厚鶏塩ラーメン!


北千住 音

よかった昼飯にたどり着けました


散歩再開


北千住駅

からの


南千住
日比谷線使いました

トイレで緊急ボタン間違って押して恥かいた


駅前に広がるのは隅田川駅
貨物専用の駅です
隅田川の水運が盛んだった時期は
水路が引かれてたそうです

明治期は政府がこの辺りを工業地帯とし、
鉄道を引いて来ましたが、この線路の下、
江戸時代は処刑場でした
鉄道工事をすれば出るわ出るわ人骨
近年のつくばエクスプレスの工事でも
人骨が出て来たって言うんだから大した数です

今回は急ぎ浅草方面へ行く予定なので
処刑場云々はまたいつか行ってみましょう


下が都営バスの営業所の
都営アパートです
空がすごく青いね
萌える団地だね
書体がまたいいね

工業地帯だったこの街は
再開発でタワーマンションが立ち並ぶようになって

それでもまだ時流に取り残されるように


ちょっと異質な窓の建物


独特な言い回しのビジネスホテル

高度成長期をまさに縁の下で支えた
日雇い労働者の街、山谷のドヤ街
あしたのジョーの舞台になった
泪橋あたりから南側の一帯は、
その姿をいまだに色濃く残しています


この時間は閉店してましたが
高齢となった労働者たちが
お酒を求めて酒屋にやってくるのです
ちょっと前なら、道すがらにいろんな人が
座り込んでいましたが
寒さもあったせいか、この日は見られませんでした



この窓、二段ベッドの上と下で
分かれてるんだよね




W杯を境に海外からの旅行者が
安宿を求めて来るようになり
「真っ当な」安ホテルへと
変化した「ドヤ」も数多くあります


今回は行きませんでしたが
いろは通商店街なんてのもあります


歩みを進めればだんだんと
古い普通の住宅街になってきました



日本堤の跡を追いつつ



クワマンのカレーの店を横目に


見返り柳


ラーメンランドなのか
らーめんランドなのか
仕事柄気になります
もちろん、地獄ラーメンも…


地獄ラーメンの先は
天国(?)の入り口、吉原大門

男3人、駆け足の目的地はここだったのか!
と勘ぐられても仕方ないっすね
ウヘヘ


あちこちの店の軒先から耳元に囁くように
「無料の案内所です」
「写真だけでも見て行って」
と声をかけられます

つい先日、嫁と歩いた時は
何も言われませんでしたが…
さすがに男3人でっていうのもちょっと


吉原の歴史を解説する案内もありますが
歴史散歩どころの雰囲気ではありません


ホテルの1F


吉原にもタピオカが!

子供乗せ自転車があるのが
ちょっと気になります
そういえば川崎のこういうエリアにも
託児所あったな


一応、僕たち散歩部なんで
お店に行ってる暇はありません
女の子の写真を見るのは
また個人的な機会にさせていただきます
ウヘヘ


門をくぐって、道を一本挟むだけで
全くの異世界でした
昔は界隈の周囲にぐるっと
お堀があったんだよね


西日きつくなってきたね



もうお店から声をかけて来ることはありません


きっちり線引きをすることで
お互いに守られていた世界が
あったんだろうね


冬でもひまわりは笑顔だ


旧浅草象潟町


出羽本荘藩六郷氏の屋敷があり、
秋田の景勝地「象潟」をつけたそう

きさかた
とはなかなか読めないね
松尾芭蕉にまた出会いました


雷おこしの
かみなり5656会館から


ほどなく


五重の塔


浅草寺
浅草寺を脇から入ったのは初めてだなあ


江戸城の北側に寺社を集め
そこを境に新吉原、処刑場と配置されていることが
今回の散歩を振り返ってみて気づいた



さすがの観光地
外国人や学生が多い印象です


人混みに揉まれながら


たどり着いたのは神宮外苑の銀杏並木
浅草から銀座線で1本です


色づき的にはあと一息ぐらい


交通規制がされ、歩行者天国


ライトアップもされるので
遅い時間でもおk


CGのような夕暮れのグラデーション


青山北町アパート
青山通りからオリンピックの建物の向こう側
瞬間の異世界


やがてそれも姿を消し、タワマンへ


表参道のイルミネーション



光のドットパターン


人混みを避けた裏通りで
Aちゃんがふくよかサイズのズボンを買う




少し来なかったうちに
変わったような
変わっていないような


明確に変化した宮下公園


あのゴロゴロ転がってたホームレスたちは
一体どこへ行ったのだろう


PARCOがリニューアルオープンしてたね
このMODIだってもともとはOIOIだった





時が否応無く突きつけて来る変化を
受け入れたり、抗ってみたり、乗じてみたり


急流に流されるように変わる街の
いつもの喫茶店で
今回の散歩のお疲れ様を…

一度行った街も、時を経て訪れ、感傷に耽る
一度通っただけでは気づかなかった景色に気づく
いくらでも歩く余地があるんだよね

これからも引き続き
散歩部をよろしくお願いします



家に帰って写真を見返したら
このイラストが気に入ったらしく
何枚か撮ってた
今となってはなぜだかわからない