2019/06/24

多摩川の古代ロマンを巡る高級住宅街散歩


雨の季節を迎えて令和初散歩


どんよりとしてます
ジメッとしてます


渋谷で始まる散歩は


元号が変わろうが
季節が変わろうが
TOPのコーヒーから始まります

僕は大抵「風」と言う名のブレンドを注文します

天気に不安がなければ
陣馬山への登山の予定でした

靴底ペラペラ靴しかない僕は
急遽ハイキング用の靴を買ったんですが
今回は雨が降るかも、とのことで
街歩きとなりました

なのに
キン肉マンの話をひとり夢中になって
熱く語ってしまったため
散歩の計画の話はまったくせず…

しかし行き先はある程度決めていました
僕がよく自転車で乗り付けて
散策するエリアなのです


やってきたのは多摩川駅


東急東横線、目黒線、多摩川線の駅です


駅前こんなんですがなんて便利な駅でしょうか



再開発大好きな東急がなかなか手を出さないのは
色々な事情がありそうです

お店らしいお店も少なく、
交通の弁の割には生活不便な雰囲気…


子供神輿です


この次の日には3年に一度の大神輿が出たようです


楽しげです
おじさんもちょっとウキウキします


フランス生まれのクレープもこの特別な日のために


多摩川浅間神社のお祭りです


鎌倉時代に建立された
歴史ある神社


坂を登り
階段を登り


なかなかの急階段と高さ


美しい社殿です

曇天にも鮮やか



いつも通りおみくじ引きます


昨日は雨、この日晴れていれば
富士山が綺麗に見えたでしょう

浅間神社は富士山の信仰の象徴です

国分寺崖線の端っこ
空が広く開放的です


武蔵小杉のタワマン群がよく見えます


一旦下におります


釣具屋さん
多摩川が目の前です


浅間神社のすぐ下、崖沿いに
おしゃれな店が並びます

それにしても
自転車でよくここに来ますが
多摩堤通りは歩道も車道も狭く
車通りが多いのでちょっと怖いです


多摩川台公園は紫陽花の咲き始め
多くの人が写真を撮っていました


ぴーかんよりも今日のような曇り空に
とてもよく似合う花です

雨だとなおさら


でんでんむしむし
ツノ全開です


かつて調布浄水場だったそうです
今はこうして庭園になっています


映えスポットも完備


この古いレンガはかつての名残だろうか?


浄水場の沈殿池は水生植物園に


睡蓮が咲いています


菖蒲も咲いています


大勢の親子連れは
ザリガニを釣っています

その奥に見える森


亀甲山古墳
かめのこやま、と言います

周囲を歩いても
空中写真をみても
古墳だとはなかなか思えません
おおきめのこんもりお山としか思えません

また国史跡指定とのことで
詳細な発掘調査はされていない模様

富士山や多摩川を高台から望む
かなりの大きさの前方後円墳
そこそこ力のあった首長の墓だったのでしょうか

折しも、通称仁徳天皇陵、大仙陵古墳が
世界遺産に登録されたホットな時期でしたから
実にタイムリーです

なんとこの多摩川台公園、
この亀甲山古墳をはじめ、
第1号から8号、さらにもう一つ
古墳が見られるという
とんでもない古墳観察スポットなのです!

古墳でコーフンです!



そんな訳で古墳が世間的に大ブームな風潮

なはずなのですが


古墳だらけの多摩川台公園はご覧のように閑散

天気のせいでしょうか
いいえ
紫陽花のエリアやザリガニ釣りは盛況なのに
そんなはずはありません

みんな古墳の良さをわかってねーんだよ!


みなさんにお伝えしたい
古墳の魅力

この公園内の


古墳展示室(無料)へ
是非行ってもらいたい

さほど大きくないものの
歴史ロマンがギュッと凝縮された展示
短時間で古墳が好きになれる
お勧めスポットです

古墳に対するVOLT-AGE
がぜん上がってきました
心つなぐのはそのHeartbeat…パンとビーフ…
倍野菜…


公園の遊具ももちろん古墳


古墳くるぞ…
※鳥肌注意


ああ^〜

これが古墳…


これも古墳…

こんな調子で8号まで見ましたが
どれもこれもこんもりお山

古墳だと見抜くのは難しい
故に、たくさんの古墳が時代とともに
消えて言ったんだろうね

よくぞこのこんもりお山たちが古墳として残ったもんだ
これらは幸せな古墳たち

お墓つくった人の心がこもってる
眺めの良い場所で永遠の眠りをプロデュース


見よ、この多摩川のS字カーブ
この眺望は憧れるよね



レインボーブリッジをわたる


この切り通しいいねえ


緑に囲まれた本当に素敵な公園
古墳がもたらした憩いの場


振り返ればほら、古墳の森


カバさんも


内臓まる見え


これら古墳群探訪を締め括る
宝来山古墳

亀甲山古墳と向かい合った形になっているそう
後円部分は削られて宅地になってます



やっぱり古墳だと気づくには
それなりの「眼」が必要のようです

われわれ散歩部、
ここまでで10基の古墳を見て来ました
かなり目が肥えたと思います

これからはどんなこんもりお山を見ても
「これ、古墳だよね」
のセリフを決めるでしょう



古墳は過去の首長クラスの
人々の墓でしたが

今は現代社会の社長達の住宅地ですね


その名も田園調布


素敵な高低差エリアです


宝来公園

谷間の池


こう言う池にはいつものあいつら


ミシシッピアカミミガメ
池の水抜いたら(略


公園内、結構な上り坂
もしかして、これって古墳…?

そのような記述はありませんでしたが…


坂を登りきると銀杏並木です


銀杏並木の先に


田園調布駅

独特なフォルムはかつての駅舎を復元したもの

この駅を中心に放射状に道が伸び、
半円を描いた区割りは


食パンの行列

坂道の商店街


浅間神社のお神輿が出るんで
こっちもお祭りみたいです


ぼくは磯辺焼きのお団子を



坂を下りきったあたりは
さっきとは違い雑居ビル的な
建物の佇まいです

一旦田園調布駅方面に戻るとします

その道すがら


こちらは田園調布分譲当時の建物らしいです
今でこそ個性的な大豪邸のエリアですが
当初はわりと日本的なお家だったのね


この屋根は一体なんなんでしょうか


まっすぐな道に出ました


ちょっと脇にそれたら玉川浄水場

東京都水道局 の部分だけ
石を切って差し替えてます


環八に出ました

自由が丘に向かいます


戻ってきたまっすぐな道です

ゆるやかに起伏


右を見れば上がったり


左を見れば下がったり上がったり


モサモサだったり


大井町線が見えてきたということは
自由が丘エリアにやってきたということ


あれが自由が丘駅ね


そこは夢のパラダイス


よりみち横丁


おしゃれ通り
マリクレール通り

これって川だよね…
九品仏川の跡です


なかなか人が多いです
みんな片手にタピオカドリンク
ゴンチャ・ジアレイ・チャカショー
の有名店があるそうです(娘に聞いた)


おしゃれ通りの裏にもこんなのんべエリアが


あ!


ですよね〜
この儀式は外せません


よく見りゃけっこうキャバクラとかもあるのね


なんかよくわからんのまで


かなり狙ってきてるね〜


自由が丘デパート

ちょっと探検したけど
噂通り昭和の空気
自由が丘マダムたちの世界感じる


よくよく見ると変な街だね自由が丘


ツンと気取ったおしゃれさと
流行りものの集まりと
狙ってすべってるところと
古くからの姿と
混ぜ合わさって、まさに自由




これ、川だよねなんて言ってた道


九品仏川緑道を進みます
時々射す太陽の光暑い


積乱雲のようにモコモコの木々
庭師のすごさよ


九品仏浄真寺


暑い暑いと思っていた日差しが


鮮やかなグリーンを演出


これは紅葉の時期が楽しみです



銀座のアバクロが開店当初
おしゃれ仁王像のごとく扉の前に立ってたけど
あっという間にやめちゃったよね



門をくぐった時から気づいてたけど
このお寺ちょっとすごいよ


古いお寺や神社にありがちな
イチョウの大木ももちろんあります


おっきいなあ


お堂の中には黄金のお釈迦様


本堂と相対する3つの阿弥陀堂に


上品上世から中品中世を経て下品下世まで
3×3=9の阿弥陀如来像
つまりは九品仏の名の由来とのこと



枯山水!

不思議と心落ち着くのです


苔むしたこんもりがいいなって
(これは古墳じゃないよね)って見てたら
あんなところに仏像!

ディズニーで言えば隠れミッキー
つまりは隠れ仏像


お寺って仏教のテーマパークだよね


ほら、この参道は九品仏駅から続く参道

まるで舞浜駅から続くコンコースのようだよ



緑と住宅を交互に歩く散歩


九品仏駅は一両分、ホームの長さが足りません
だから、踏切上でこんなふうに停車します
ドアカットとか言うらしいですが、
ぼくは「ハミ電」を推したい


田園調布のあたりは放射状にして半円にして
傾斜に沿ってぐねぐねでしたが
このあたりは多少の起伏はあるものの
ピシッと区割りされてます


尾山台の商店街までまっっっっっすぐ

種田山頭火なら泣いちゃうでしょうが


こんな風におしゃれ床屋があるだけでも
さみしくないよね


大井町線沿線はどの駅も
いい感じの商店街があります
尾山台も多分にもれず

ドトールでちょっと休憩


大井町線のほどよいローカル感
ですが平日は毎朝地獄のような
満員電車なんですわ


今話題の囲碁ですが、
尾山台でもめちゃくちゃ盛り上がってますね!
熱気が伝わります

しばらく住宅街を歩くと


ああ、また緑の中へ吸い込まれていきます


等々力渓谷です

渓谷に降りると3度ぐらい気温が下がります


以前から僕はよく来てましたが
散歩部では初


入学式とか結婚式とか多い時期になると
ドレスアップした服装で歩く人も
ちらほらいるほど、気軽な渓谷散歩スポット


雨の翌日は湧き水も元気よく


貴重な地層観察だったり

今回は行きませんでしたが
古墳もあります


23区唯一の天然の滝と言われる
不動の滝


そこを上がれば等々力不動尊

僕にとっては
何度来ても癒されるスポットです
実家のような安心感


山登りに行けなかった悔しさを
森の緑を浴びることで払拭しようとしています



上野毛方面へ


武蔵小杉は西日を浴びて巨大要塞の佇まい


ああ、素敵な団地が見えるよ


よく来ていたのでここのところ
このあたりの団地(国家公務員宿舎)を
大規模開発していたことは知っていました

一部まだ残ってますね、こちらは都営かな


玉川野毛町公園

また古墳ですよ…
野毛大塚古墳です

今日はもう嫌という程古墳見てます
地図を見て気づいてはいたものの
道中スルーした古墳がたくさんありました

なんて古墳だらけの街なんでしょう

そして、この公園、先ほどの開発エリアまで
拡幅されるというのです
なんせ、団地を潰した後から
あれやこれや出て来たそうですから
太古のロマンを感じられる公園として
大きくなってくれることでしょう



さあ、散歩も締めくくりの段階へ

この起伏と高級住宅街の関係を
じっくり肌に感じて行きたいと思います


横須賀や横浜山手あたりでも
起伏に合わせた建て方してましたね


このこんもり、古墳だよ
道路にしちゃったから何も言わないだろうけど
きっと古墳だったよ


第3京浜道路を潜ります




人気のなさと異様なひまわりのテンションが
軽くホラーでとてもいいですね


こんな感じでちょっと規模のレベルが違う
高級住宅がこの辺りに並びます

ちょっと気楽にネーミングされるような
そんなレベルの住宅街ではないですね

あまり話題に上らないような
触れられないような
そんなお家があったりします


もちろん、古墳もあります

高台である
交通量が極端に少ない
でかい家だぞという威圧感
適度な緑地…つまりは古墳

このあたりが高級住宅街になる
条件なのでしょうか


極端な斜面でも
お家を建てたくなるんだよね


五島美術館もこのエリアに
東急の創始者、五島慶太の邸宅の一部です
一部ってことは五島さんちはお隣にまだあります


大井町線を渡る
富士見橋の眺望

冬なら


こんな感じです
二子玉川ライズができる前は
もっとよく見えたんですけどね(恨み節)


瀬田隧道

水道設備が通ってるとのことで
丸子川の方に出口(反対側)があります

気になって調べたら昔、
ウルトラQで撮影があったそうです
特撮オタの中のオタならってレベルっぽい


上ったり下ったり散歩には結構ハードです

登山の方が登りも降りもはっきりしてて
いいのかもしれないねー



さあ、この先の見えない坂を下れば


二子玉川駅前に到着

あまりにホームグラウンドすぎて、
蔦屋家電行ったり
柳小路行ったりしたのに
一枚も写真撮らなかった

疲れてたし新鮮味がないと
写真撮る気持ちになれないのかも

何はともあれ、
個人的に行き慣れた場所とはいえ
かなり刺激的な散歩でした

次回はついに登山…部か!?
楽しみに待ってます!